木のぬくもりを五感で体験。「東京おもちゃ美術館」見学会開催レポート

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7月11日(土)、「東京おもちゃ美術館」特別見学会が開催されました。

 

廃校となった旧新宿区立四谷第四小学校の校舎を利用した、「東京おもちゃ美術館」。館長を務める多田千尋さんは“自然に多世代交流が生まれる”木の空間づくりの実績を活かし、「ザ・パークハウス 西新宿タワー60」におけるコミュニティスペース『ENGAWA(エンガワ)』の監修を担当しています。

 

今回は、そんな東京おもちゃ美術館で閉館後の“特別貸切ツアー”を実施しました。

 

「東京おもちゃ美術館」外観

廃校となった旧新宿区立四谷第四小学校の校舎を利用した、「東京おもちゃ美術館」

 

 今回のイベントは、西新宿5丁目にできる60階建てのタワーマンション、「ザ・パークハウス 西新宿タワー60」のエリアコミュニティプログラム『西新宿CLASS in the forest』において企画されているもの。

 

多くのメディアからも注目を集めた1月の「HOMETOWN MEETING vol.1」、5月の「HOMETOWN MEETING vol.2」に続き、第3回目のイベント開催となります。

 

今回はマンション入居予定者、検討者、関係者など、約20世帯以上の方々に参加いただきました。またおもちゃ美術館ということでお子さま連れ、ご家族みなさんで足を運んでいただいた方が多く、今まで以上にリラックスムードで笑顔の飛び交うひとときとなりました。

 

さっそく、イベント当日の様子をお届けしていきましょう。

 

 

■もと家庭科室の「おもちゃ工房」からスタート

 

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閉館後の「東京おもちゃ美術館」の3階。「おもちゃ工房」に、参加者が集います。

 

ちなみにこちらの部屋は、紙コップや牛乳パックなど簡単に手に入る材料を使ってできるおもちゃを、親子で、みんなで一緒に作ることができるスペース。小学校として使われていたころは家庭科室で、手作りおもちゃの展示スペースは図書室にあった本棚を使用しているのだそうです。

 

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まずは『西新宿CLASS in the forest』の企画を行っているHITOTOWA INC. 荒昌史より、この取り組みの趣旨や意義をご紹介。

 

こちらの記事でもお届けしていますが、”ゆるやかなつながり”のあるライフスタイルは、円滑なマンション管理を通じた資産価値の向上や防災防犯、子育て等の課題の解決など、暮らしにさまざまなメリットをもたらします。そんな新しいつながりの形を『西新宿CLASS in the forest』では皆さんといっしょに描いていきたい、と語ります。

 

続いて、参加者どうしの自己紹介タイム。同じテーブルで当日初めて顔を合わせた3〜5世帯どうしで、この場へ足を運んだ背景なども含めて自由に話していただく時間を設けました。

 

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“多世代交流”を掲げる「東京おもちゃ美術館」のイベントらしく、参加者も赤ちゃんからご年配の方まで、まさに多世代の顔ぶれです。

 

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■地域の歴史を受け継ぎ、校舎の趣きを活かしたミュージアムへ

 

続いて登壇いただいたのは、「東京おもちゃ美術館」のチーフディレクターを務める、星野太郎さん。

 

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東京・中野にて1984年に開館されたおもちゃ美術館。その後、多世代交流を目指す「おもちゃ美術館」の理念に共感した四谷周辺の地域住民から、閉校となった旧新宿区立四谷第四小学校への移転について誘致を受け、2008年の4月に移転しました。

 

旧新宿区立四谷第四小学校は、1935年に地域住民の寄付によって建て替えられた歴史もある、地域の方の愛着が深い学校なのだそう。内装も当時の趣をできるかぎり残しています。

 

「今みなさんがいるこの部屋は、閉校当時は家庭科室だった場所。実際、テーブルクロスをめくっていただくと、家庭科室当時そのままの、コンセントのあるテーブルが顔を出します。また黒板の上には今でも『自分の力で考える子』などの学校の教育目標が掲げられていますよね」と、星野さん。

 

最後に、これから行うミュージアム内のツアーに際し、「東京おもちゃ美術館は体験型の美術館。ぜひ大人の方もお子さまに負けないように楽しんでいただければと思います」と締めくくりました。

 

 

■「一口館長」制度によって成り立つ、“市民立”のミュージアム

 

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いよいよ、特別ツアースタート!

 

まず 訪れたのは、美術館エントランスに掲げられたサポーターズボードの前です。

 

東京おもちゃ美術館は「一口館長制度」に基づくお金の寄付と、ボランティアスタッフである「おもちゃ学芸員」の時間の寄付によって成り立っている「市民立」のミュージアム。

 

こちらのボードには、「一口館長」の名前を刻んだ積み木が並べられています。

 

 

 

■日本初の「グッド・トイ」選定玩具の常設展示室へ

 

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続いて向かったのは、エントランスから廊下を直進して右手に現れる、「グッド・トイ展示室」。優良なおもちゃ選びの指針となるべく、1985年に始まったグッド・トイ選定制度によって選ばれたおもちゃたちが展示されています。

 

「いいおもちゃは世の中にいろいろとありますが、私たちは“コミュニケーションがとれるおもちゃである”ということを非常に大事にしています」と、星野さん。

 

例えば、上の写真で星野さんが手にしているのは琉球木琴。普通の木琴は木の長さによって音の高さが違いますが、こちらの木琴は同じ長さ。木の種類によって音階ができています。そして、琉球音階でできているためレとラがなく、誰がどんなに適当に叩いても“なんとなく”沖縄民謡のように聞こえるのだとか。

 

つまり、失敗なしの木琴。成功体験を得やすい木琴なのだそうです。

 

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その他にも、磁石の図形を展開図のようにつなげていくと平面から立体をつくることができるおもちゃなど、「まわりから拍手が生まれるような」グッド・トイがたくさん展示されていました。

 

各部屋で、自由に遊べるフリータイムもご用意。子どもも、そして大人も、数々のおもちゃに興味津々です。

 

 

 

■木の香りただよう癒しの空間「おもちゃのもり」

 

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そのまま2階の突き当たりへと進み、「おもちゃのもり」へ。九州山地のヒノキ材を敷き詰めた、木の香りただよう空間です。

 

東京おもちゃ美術館の館内は、「一般的な幼稚園や児童館で使われる色をできるだけ排除し、注意書きも少なく、大人がいても落ち着けるデザインを意識している」と星野さん。確かにどこを歩いていても、居心地のよい 雰囲気でした。

 

室内の壁は音楽室当時のまま。鳥かごのイメージというセンターハウスはスギの木で作られており、外から照明が当てられているので、中に入ると木漏れ日のようなやさしい光を感じることができます。

 

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北海道の広葉樹2万個でつくられた木のボールが敷き詰められた「木の砂場」は、子どもたちの一番人気。

 

他にも約10万個のそろばん玉が納められ、そろばん軸に玉を通して遊べるそろばん小屋など、日本各地の職人さんが作った木のおもちゃが勢ぞろいしています。

 

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■ 世界中のおもちゃに出会うゲームの部屋、おもちゃのまち

 

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続いて、階段をのぼり、3階にある「ゲームの部屋」へ。ここは、テーブルサッカーやパズルゲーム、ボードゲームなど世界中のアナログゲームが大集合したスペースです。

 

この日は特別に、1987年にジャン=ピエール・ハートマンによって作られたブリキの「サンタクロース号」のスイッチを入れ、ライトアップされて動いている姿を見せてもらうことができました。

 

その幻想的な光景に、お子さんたちもじっと見入っていました。

 

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さらに奥へ進んだ「おもちゃのまち きいろ」は、ひらめきや発見満載の科学おもちゃの部屋。

 

星野さんが自由自在に操る、謎の物体のヒミツをあばこうと、真剣なまなざしで見つめています。

 

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説明の後は、3つの部屋を通して、自由に遊べるフリータイムをご用意。

 

なつかしいゲームやおもちゃの数々に、子どもはもちろん、大人の皆さんも思わず熱中しているようす…。

 

楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。

 

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■国産スギ材のぬくもりあふれる、「赤ちゃん木育ひろば」 

 

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国産のスギ材をふんだんに使った、「赤ちゃん木育ひろば」。普段は0〜2歳の赤ちゃんとその保護者限定のこちらの部屋も、今回のツアーでは特別にご案内いただきました。

 

暖かみのあるスギの床材、木のおもちゃいっぱいの部屋。おもちゃをはじめ、床や壁、ベンチにも九州や多摩など10の地域のスギ材が使われています。スギは空気の含有量が多いので熱伝導率が低く、柔らかで赤ちゃんにもやさしい素材なのだそうです。

 

木のぬくもりに五感で触れながら、親子で遊んだり、他の大人と話をしたり。赤ちゃんも大人もゆっくりと寛げる空間になっています。

 

そして、この部屋の象徴ともいえるのが、やさしい曲線のフォルムが愛らしい「スギコダマ」。ひとつひとつ手作業で削りだされ、磨き上げられることで、唯一無二のツルツルした肌触りが生まれるのだそうです。作り手は、造形作家の有馬晋平さん。

 

こちらは、樹齢約200年の一本杉から作られているとか。

 

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そして、「東京おもちゃ美術館」の館長を務める多田千尋さんは、“自然に多世代交流が生まれる”木の空間づくりの実績を活かし、「ザ・パークハウス 西新宿タワー60」におけるコミュニティスペース『ENGAWA(エンガワ)』の監修を担当しています。

 

このように木のぬくもりを五感で感じられる空間が、「ザ・パークハウス 西新宿タワー60」の中にも共用スペースとして誕生する予定です。

 

『ENGAWA』がどのような空間になるのか、その詳細は次のコラムで改めてご紹介しましょう。

 

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■「木のぬくもりを感じた」「大人も子どもも楽しめる多世代交流空間を実感できた」

 

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最後に「おもちゃ工房」に戻って、特別ツアーは終了。

 

アンケートでは、

・木のぬくもりが感じられるしかけがたくさんあり、国産木材に触れられる空間に感動した。大人も癒されると感じた
・おもちゃひとつずつのエピソードや、おもちゃを通じてコミュニケーションをとれたことが面白かった
・大人も子どもも楽しめる、多世代交流が実現された空間を体感できた
・おもちゃのもりの木の香りがとても心地良かった

 

さらに入居予定者や検討者からは
・同じグループにマンション購入者の人がいて、いろいろな話ができてよかった
・同じコンセプトのものがマンションにも完成されることが楽しみ

など、たくさんのご満足の声をいただくことができました。

 

また、『西新宿CLASS in the forest』全体についても、
・定期的にワークショップを行うことでコミュニティの広がりができると実感した。マンションができるまで、できてからも継続してもらいたい。今後も楽しみ

などの声が寄せられました。

 

 

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最後に、「ザ・パークハウス 西新宿タワー60」のデベロッパー、三菱地所レジデンスの柴田純さんよりご挨拶をいただきました。

 

東京おもちゃ美術館との出会いにより、『ENGAWA』という企画が生まれた背景について思いを語る柴田さん。まさに今回のイベントのように、実際の『ENGAWA』も、木のぬくもりに囲まれて多世代の方々が集う憩いの空間になっていけたら…と思いを込められていました。

 

 

■次回は、8/22(土)にマンション防災ワークショップを予定

 

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次回の『CLASS 60』は、8月22日(土)に防災ワークショップが予定されています。

 

詳しくは、下記のイベント告知をご覧ください。

『そなえるカルタ』を使って『よき避難者』になろう!マンションライフのための防災ワークショップ

 

次回、講師を務める予定の吉高美帆さんも、この日は参加者としてツアーに参加されていました。

 

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「当日は、東日本大震災の実例である『大震災のリアル』から作られた『そなえるカルタ』を用いて、都市でのマンションの防災減災を参加者のみなさんと一緒に考えていきます。知っているだけで、救える命があるんです」とワークショップへの参加を呼びかける、吉高さん。

 

イベント当日の様子も、後日こちらのブログでお届けする予定です。

 


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